あれはたしか、梅雨の時期だったと記憶しています。いつものようにトイレを使おうとしたら、便器内の水がやけに少ないことに気づきました。最初は気のせいかと思ったのですが、次の日も、そのまた次の日も、便器の水位は明らかに低いまま。特に水漏れしている様子もないし、異臭がするわけでもない。一体何が起こっているのだろうと、漠然とした不安に襲われました。インターネットで「トイレ 水位 下がる」と検索してみると、いくつかの原因がヒットしました。まず最初に目にしたのは「蒸発」という言葉。ちょうどその頃、換気のために窓を開け放していた日が多かったので、もしかして乾燥のせい?と思い、しばらく様子を見ることにしました。しかし、水を流してもしばらくするとまた水位が下がるため、どうやら蒸発だけが原因ではないらしいと悟りました。次に疑ったのは「便器のひび割れ」。恐る恐る便器全体をチェックしてみましたが、素人目にはどこにもひび割れは見当たりません。床も乾いているので、水が漏れている形跡もない。うーん、これは困ったぞ、と頭を抱えました。もしかして、見えないところに何か問題があるのかもしれない。そして、最終的に辿り着いたのが「排水トラップの不具合」という可能性でした。我が家のトイレは、たまにトイレットペーパーを大量に流してしまったり、うっかり物を落としてしまったりすることがありました。もしかしたら、その時に何か詰まりかけていて、それがサイホン現象を引き起こしているのかもしれない、と考えたのです。そこで、ホームセンターでラバーカップを購入し、念のため念入りに「つまり抜き」を試してみました。すると、何度か繰り返しているうちに、ゴポッと音がして、明らかに水の流れがスムーズになった気がしました。そして、その日から便器の水位は元の状態に戻ったのです!原因は明確には分かりませんでしたが、おそらく、目に見えない小さな詰まりが水位の低下を引き起こしていたのだろうと推測しました。あの時の安堵感は忘れられません。トイレのトラブルは生活に直結するので、本当に困りますよね。もし同じような状況になった方がいたら、ぜひラバーカップを試してみてほしいと思います。ただし、無理は禁物ですよ。