給湯器から水が漏れているのを見つけても、「少量だから大丈夫だろう」と放置していませんか?たとえわずかな水漏れであっても、それを放置することは、ご家庭とご家族に深刻なリスクをもたらす可能性があります。目に見えない場所で進行する被害や、健康への悪影響など、給湯器の水漏れを放置することで生じる隠れたリスクについて解説します。まず、最も直接的な影響は水道代の増加です。少量ずつでも水が漏れ続けることで、気づかないうちに膨大な量の水が無駄になり、月々の水道料金が跳ね上がることがあります。これは家計に大きな負担となるだけでなく、貴重な水資源の無駄遣いにもつながります。水道メーターのパイロットランプ(水の使用量に応じて回転する小さな星型の部品)が、水を使っていないのに回り続けている場合は、どこかで水漏れしている強力なサインです。次に深刻なのが、建物の構造への影響です。給湯器が設置されている場所の床や壁が常に湿った状態になることで、木材の腐食やカビの発生を促進します。特に、給湯器が屋外に設置されている場合でも、水が基礎や外壁に伝わり、建物の見えない部分で腐朽が進行する可能性があります。カビや湿気は、シロアリなどの害虫発生の原因となることもあり、一度発生すると駆除が困難で、高額な修理費用が発生することもあります。マンションやアパートなどの集合住宅の場合、階下への漏水事故を引き起こし、多額の賠償問題に発展するリスクも無視できません。さらに、給湯器本体の故障や寿命の短縮にも繋がります。内部の部品に水が侵入することで、電気系統のショートや部品の腐食が進行し、給湯器自体の故障を引き起こす可能性があります。最悪の場合、故障によってお湯が使えなくなるだけでなく、ガス給湯器の場合はガス漏れなどの重大な事故につながるリスクもゼロではありません。また、衛生面や健康への悪影響も懸念されます。湿気が多い環境は、カビやダニが繁殖しやすい温床となります。これらのカビやダニの胞子が空気中に舞い、アレルギーや喘息などの呼吸器疾患の原因となる可能性があり、特に小さなお子様や高齢者がいる家庭では注意が必要です。これらのリスクを避けるためにも、給湯器の水漏れには細心の注意を払うべきです。異変に気づいたら、決して放置せず、早急に適切な対処をすることが、被害を最小限に抑え、安心できる住まいを維持するための秘訣です。
給湯器の水漏れを放置するとどうなる?隠れたリスク